SDL(LSE:SDL)は本日、SDL MultiTrans 2019のリリースを発表しました。これは、ライフサイエンス、金融サービス、法律などの規制の厳しい業界を対象とした、高度なセキュリティを搭載した翻訳管理システム(TMS)です。
SDL MultiTransは、これまでにないレベルのセキュリティ機能と管理機能を備えて完全な監査証跡を提供し、契約書からEメールなどのドキュメントまで、機密性の高いコンテンツを翻訳する必要がある企業に適したTMSです。さまざまな形式のコンテンツが、規制義務や各地域のデータ保護規則に準拠した安全な環境で翻訳できます。
SDL MultiTransのエコシステムが拡張され、主要なサードパーティ製システムやテクノロジーに対応したコネクタを40以上搭載しています。この中には、SDL Enterprise Translation Server(ETS)と接続するためのコネクタもあります。ETSは、SDLが提供する安全性に優れたエンタープライズレベルのニューラル機械翻訳(NMT)サービスで、安全な環境での迅速で高品質な翻訳を可能にします。また、さまざまなプロジェクト管理機能や生産性を高める機能が新たに追加され、使用体験が向上した点も、最新リリースの特長の1つです。このほかに、SDL Trados Studio 2019との連携機能も2019年上半期に利用可能になる予定です。
SDLのChief Product OfficerであるJim Saundersは次のように説明しています。「お客様のフィードバックを参考に強化したソリューションを開発すると同時に、ローカリゼーション業界に最新の革新的技術をもたらして、業界をリードするSDLのニューラル機械翻訳と生産性向上ツールでSDL MultiTransを強化しました。SDL MultiTrans 2019は、プロジェクトマネージャーに、単純作業や手作業などのタスクを自動化できる使いやすいツールを提供するというSDLのビジョンに基づいています。また、マネージャーは、新機能や他のシステム対応のコネクタにより、プロジェクト全体を完全に制御でき、プロジェクト管理の効率が向上して、最高レベルのセキュリティ基準にも準拠しやすくなります」
SDL MultiTransは業界をリードするTMSで、組織の翻訳およびローカリゼーションプロセスのあらゆる面を安全に効率化して強化します。プロジェクトマネージャーと翻訳者が、迅速かつ非常に効率的に、また最高レベルの基準に沿ってプロジェクトを完了できるようにします。この新リリースでは、以下のSDL MultiTrans機能が追加されています。
- 新しいプロジェクト管理体験:新しいプロジェクトマネージャーポータルは、ユーザー体験が強化され、プロジェクト全体で情報の検出や問題解決が迅速に行えるようになりました。プロジェクトマネージャーは、すぐに注意が必要な情報を視覚化でき、翻訳サプライチェーンのあらゆる側面の検索ができます。便利なショートカットを使用すると、プロジェクトの詳細やワークフロー、ドキュメントに直接アクセスできます。
- 優れたセキュリティとリスク管理:プロジェクトマネージャーは、新しいプロジェクト関連レポートと通知によって、SDL MultiTransに初めてログインしたユーザーや、顧客がカスタマーポータルを通じてドキュメントをダウンロードした日時を把握できます。SDL MultiTransは、どのようなデバイスにもダウンロードできる安全なアプリにもなります。外出先でも翻訳プロジェクトを容易に管理でき、作業を滞りなく進行させることができます。
- SDLニューラルMTでセキュアな翻訳:SDL MultiTransはSDL Enterprise Translation Server(ETS)と完全に統合されました。ETSは、100以上の言語ペアをサポートし、大規模に展開された大量のコンテンツを迅速に翻訳するように設計され最適化された、硬度でセキュアなニューラル機械翻訳ソリューションです。
- SDL MultiTrans 2019とデジタルエコシステムとの連携:SDLが最近発表したMultilingual eDiscovery SolutionのRelativityコネクタなど、そのまま使用可能なコネクタを40以上サポートしており、主要なサードパーティ製アプリ、ファイルシステム、コンテンツ管理システム(CMS)と連携できます。コネクタによってコンテンツをSDL MultiTransに送信でき、コンテンツをその場限りの方法や手作業で管理する必要がなくなります。ファイルは、手作業ではなく安全な情報交換プロトコルを通じて管理されるため、翻訳サプライチェーン全体でセキュリティが向上し、エラーが減少します。
- 生産性を高める新機能でワークフローを自動化:ユーザーはSDL MultiTransからプロジェクトを自動配信できるようになったため、ワークフローの完全な自動化が可能です。言語の記述方向が変わるときでも、右から左への記述と左から右への記述の切り替えを自動化できます。また、大文字と小文字を区別する新しい検索機能と強化されたICE(In-Context Exact)一致によって、一致訳や検索結果を管理しやすくなったほか、Web Editor Translation Agent内から用語集の全データを確認できます。さらに、Mapping Editor内の新しいワイルドカードサポートにより、ユーザーは複雑なXMLファイルも翻訳できます。
2019年に新登場!
業界をリードする翻訳支援ツールを有効利用
来年、SDL MultiTrans 2019が、業界で最も信頼されているコンピュータ支援翻訳ツールであるSDL Trados Studio 2019と連携するようになります。この連携により、翻訳者は以下のようなSDL Trados Studioの豊富な機能からメリットが得られます。
- インターネットに接続されたあらゆるデバイスで、SDL Online Editorを使用してコンテンツの作成や翻訳ができます。
- SDL MultiTrans 2019内でSDL Trados Studio 2019を使用すると、暗号化機能やデジタル著作権管理(DRM)機能、安全なデスクトップ翻訳支援ツールを備えた、高度にセキュアなエンドツーエンド環境も有効利用できます。
モジュール式の翻訳ツールであるSDL MultiTrans 2019は、翻訳ワークフローを一元化して自動化し、翻訳メモリの有効利用を促進し、コミュニケーションやコンテンツ、組織全体で用語を統一できます。